ボーナス(賞与)とは、通常の給与とは別に支給される一時金のことです。企業によっては「特別手当」などと呼ばれます。
ボーナスの有無や金額、回数は法律で決められていないので、それぞれの企業が任意にその制度を定めています。
この記事では、ボーナスがどのように査定されているのか、その査定期間や仕組みについて解説します。
ボーナスの種類
ボーナスは基本的にこの3種類です。
1.基本給連動型
基本給与連動型は、月給の何ヵ月分かをボーナスとする方法です。
たとえば「基本給2か月分」をボーナスとする、などと決まっています。具体的には、年俸額の16分の1を月給とし、残り4ヵ月分を夏・冬のボーナスとして支給するといった方法が取られています。
2.業績連動型
業績連動型は、業績からボーナスの原資を決め、成果に応じて分配する方法です。多くの企業で採用されている方法で、部署や個人の業績によって金額が変動します。
この方法では、ボーナス額を決定するための「査定」が夏・冬のボーナス支払時期に合わせてそれぞれ行われます。
勤務状況や成果などの「査定項目」や「査定基準」は企業によって異なります。職種や役職によって異なる場合もあり、それぞれの規程にしたがって評価されます。
3.決算賞与
ボーナスというと、上記のように夏・冬の年2回支給される「定期賞与」をイメージされる方が多いかもしれませんが、企業が決算を迎えて業績が良かった場合に支給される「決算賞与」のように、不定期に支給されるボーナスもあります。
決算賞与は企業の利益を従業員に還元する目的で支給されるもので、全従業員に同じ金額で支給する「一律定額」のケースや役職・部署によって金額が変わるケースなど、支給金額の決定方法はさまざまです。
業績連動型ボーナスの査定期間は?
業績連動型のボーナスでは勤務状況や成果に応じて個人のボーナスの額を決定するため、「査定」を行います。この査定を行う期間のことを「査定期間」と呼び、ボーナスは査定期間の勤務に対して支給されます。
査定期間は、夏・冬の年2回(7月・12月)の賞与を支給する場合、7月の査定期間は10月~3月、12月は4月~9月となる場合が多いです。査定期間が終わってから支給日までの間に、各従業員の評価や支給額の計算が行われます。
ただし、多くの会社が、賞与規程に「支給日に在職しない社員に賞与を支給しない」という支給日在籍要件を設けて、支給日前に退職した元社員には賞与を支給する義務がないようにしていることには注意が必要です。
ボーナス支給後に退職を申し出るのがタイミングとしては良いかもしれませんが、退職希望日によっては査定前に申し出ておかないといけない場合もあります。退職を考えはじめたら、就業規則や賃金規程などを見て自社のボーナスのルールをしっかり確認しておくとよいでしょう。
ボーナスの査定基準や査定期間を理解したうえで支給額に納得できない場合は、会社側に改めて確認しましょう。
査定期間中に休職していてもボーナスはもらえる?
体調不良や産休などで休職をしている場合、休職期間と査定期間が重なっているとボーナスをもらえるかどうか気になる方は多いのではないでしょうか。ボーナスは仕事の成果に対して支給されるとしている企業が多いので、査定期間に出勤していないと減額またはもらえない可能性があります。
ただ、会社によって異なりますので、気になる方は社内規程を確認してみましょう。
新入・中途採用社員はいつからボーナスが支給される?
会社の規程によって異なりますが、入社してから6ヶ月以降から支給される場合が多いです。試用期間については、評価に含まないとする企業もあれば、査定期間に試用期間が含まれていても6ヶ月経過していればもらえる企業もあります。
また、満額支給されるかどうかは、査定期間の開始日から在籍していることが条件のことが多いです。例えば1月入社の場合、夏のボーナスまで6ヶ月以上あるので支給される可能性が高いですが、前述の通り7月支給の場合の査定期間は10月~3月になることが多いので、支給額は在籍している1月~3月分の評価に基づいて計算されることになります。
公務員のボーナスについては法律や条例がある
公務員の場合、「期末手当」や「勤勉手当」という手当が民間企業で言うボーナスに当たります。期末手当は勤続年数に応じたもの、勤勉手当は勤務成績に応じて査定される手当です。
支給日や査定期間も法律や条例で定められており、国家公務員の支給日は6月30日と12月10日、査定期間は6月支給分では12月2日~6月1日、12月支給分では6月2日~12月1日となっており、地方公務員についてもこれに準じて条例が定められていることが多いです。
手当の計算方法は「(基本給+地域手当+扶養手当)×支給月数」で、支給月数の基準は民間企業における月給およびボーナスの調査結果から決定されます。
まとめ
今回はボーナスについて調査してみました。一口にボーナスといっても様々な種類があります。
仕事を選ぶ中で重要なポイントになると思うので、これから就職を考えている企業のボーナスについて調べてみてもいいのではないでしょうか?
それではまたお会いしましょう。